中学の体育授業では、集団行動において協力することの大切さを身につけることを3年間を通しての目的の1つとしています。中1では基礎体力の向上を目指し、中2ではより発展的な実技内容へと授業を進めていきます。最高学年の中3になれば、身体能力も充分に高まっているため、実践形式を中心にした授業ができるようになります。体育を通して、協調性を育み、助け合いのすばらしさや汗をかくことの楽しさを学んでもらうようにも心がけています。運動が得意か不得意かということに関わらず、明るく楽しい授業を目指しています。
また高校の体育授業では、まず集団行動を身につけること、その次には、体育実技が得意な生徒・不得意な生徒同士が認め合い協調性を持つこと、そしてリーダーシップが取れる生徒を育てることを目標としています。男子は、高1年次にはできるだけ少人数で授業が出きるようにクラス編成を工夫し、集団行動から始め、柔道は1年間を通じて習得していきます。高2年次では、球技種目を中心に団体競技でグループ作りを学び、器械体操などで個人技もしっかり学びます。高3年次は2年間のまとめとして、ゲームを中心に球技種目を実施し、リーダーとして創作レクリエーションを考え、自分達が授業を進めていきます。いっぽう女子は、高1年次では男子同様に集団行動から始め、球技・リズムダンスを導入にしながら、創作ダンスを習得していきます。高2年次は、学校行事の一つとして大きなイベントである創作ダンス発表会を中学3年生と共に開催しています。マット運動にも創作を取り入れ、個人の能力の高さが伺えます。高3年次では、バスケットボールの教材から、リーダー指導の授業を行い、人の前に立ち、いろいろなことを経験していきます。男女共に、高校での体育授業が将来的にいつまでも身体を動かしたいと思う一つのきっかけになってくれることを望んでいます。そして保健授業は、高1年次・高2年次の2年間で、身近な健康問題から社会問題までを含めて、男女が一緒に学ぶ場を作っています。
生徒たちに分かりやすいと感じてもらえる授業をもっとしたい ― そうした思いから、本校では、生徒たちの思考力の形成過程を考慮した上、中学の普通教室すべてに電子黒板(IWB)を導入しました。他校に劣らぬ質の高いICT活用の授業実績を持つ本校では、今回さらにIWBを導入したことで、これまで以上に生徒たちの集中力や授業への参加意識を高める効果を生み出すことができています。
教室を覗いてみましょう。最後列からでも十分に見える95インチの大型ボードには、重要な文章箇所(国語・英語)、きれいで見やすく、かつ動きもつけられる図形(数学・理科)、瞬時にクローズアップもできる地図(社会)などがテンポよく提示され、プロジェクタのみを使う授業に比べ、生徒たちの顔がよりしっかりと前を向き、その視線は教員の手にする電子ペンの先に集中しています。たとえば数学の授業では、応用性の高い等積変形という項目を学ぶ際、IWBならば平行線上のすべての箇所に点を動かしての図形変形が可能であるということから、生徒たちはボード上に展開される図形の動きを凝視しイメージを蓄えながら、内容の本質をしっかり理解していっています。
また、書き込みが自由で、加えて板面を保存し適宜利用できるIWBの特性を生かすことで、生徒たちの理解の度合いに応じて説明の補足をしたり、学習内容の振り返りも行えます。備え付けの書画カメラも使えば、演習課題等を写しだし、その場での添削指導や生徒同士での討論という機会を作ることもできて、生徒たちの主体的な授業参加がますます実現されています。
IWBの導入に見られるように、清教学園には、これまでの教育成果を生かしつつ、より効果的な新しい教育シーンを創造しようとする空気がつねに溢れています。
◆電子黒板(IWB)を導入して半年後に行った生徒へのアンケート結果(2011年3月実施、対象:中2・3生全員)◆
※A「よく当てはまる」・B「やや当てはまる」・C「あまり当てはまらない」・D「全く当てはまらない」のうち、AまたはBの回答をした生徒の割合
アンケート項目 | 回 答 |
IWBや書画カメラを使うことで授業がいっそう分かりやすくなった | 88.4% |
授業で使われる資料などがこれまで以上に理解しやすくなった | 88.9% |
黒板のときよりいっそう効果的な授業が行われていると思う | 82.7% |
黒板のときより字などが見やすくなったと感じる | 68.3% |
IWB等の設置前より授業の理解が深まり興味関心が高まった | 81.7% |
授業の「分かりやすさ」については生徒たちから概ね高い評価を得ています。字などの見やすさにも配慮しながら工夫を重ねることで、今後も大きな授業効果が期待できると考えています。
中学の国語の授業は、「国語」と「国語演習」の二つに分けて行なっています。「国語演習」、特に1・2年のそれは清教学園独自のものです。できるかぎり多くの文章を読んで、その都度に自分の感想や考えをノート(200字帳)にまとめていきます。2年間この授業を前向きに取り組むと、文章表現力だけでなく、考える力も自然と身についてきます。自分の思考するところを抵抗なく文章化できる力は、将来さまざまな形で役立つことでしょう。
高校では、国語の中で「古典」のウエイトが大きくなります。高1の「現代文」は週に2時間ですが、「古典」は3時間あります。しかし、だからと言って「現代文」の重要度が低いということでは決してありません。「現代文」は、文章の読解力を養うのはもちろんですが、各分野の専門的な人々の先端に近い考え方を学び、人間や社会に対する自分の考えを築いていく授業です。あなたの人格形成に大きく影響する授業です。
他人の意見に耳を傾けることも、自分の意見をしっかり持つことも、またそれを発表することも、私たちにとって大切なことです。そういった態度や能力を身につけるのも国語の勉強です。
◇1週間あたりの授業時間数
中1~2:5時間、中3:6時間、高1:5時間、高2(理系):5時間、高2(文系):7時間、高3(理系):4時間、高3(文系):6~8時間
◇ 写 真 (上段): 中1国語演習「200字帳」
読んだ文章の感想文を書く。
一次感想文 ⇒ 添削・クラス討論 ⇒ 二次感想文の流れで、しっかりと自分の考えをまとめ、表現できるようになります。
〜 以下、他の教科からの便りは順次掲載していきます 〜